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▶︎「柴燈大護摩法要」3 〜不動明王〜

仏教の奥義 最強の法力を持つ不動明王へ向かって護摩壇に火を焚き、僧侶と山伏が真言を唱え、護摩木に記入されている参拝者の願望を達成するように心願する加持祈祷が、空海の真言密教の「護摩行」並びに「柴燈大護摩供」です。

千光寺 玄津管長が、不動明王に初めてお会いしたのは幼少期。
ひどい喘息で、週に2~3度は呼吸困難で救急車で運ばれていた頃でした。点滴をしたら楽になりますが、また突然発作が起こる、それが10年続いていました。

ある日、そんな私を見かねた祖母が「喘息が治るよ」と、神社の左側の小道の先にある古い小屋に連れて行ってくれました。
その小屋が「お不動さん」だったのです。
小屋には「のうまく さーまんだ ばーさら だんかん」と大きな声で8回言うようにとの貼り紙がしてあり、格子戸の向こうには、真っ黒な仏像(不動明王)がおられました。
幼心に「?」と思いながら、その呪文を、言ってみました。

その時です。私は不思議な 「何か」を感じました。
そして、その日より喘息の発作は、今に至るまで一度も出たことはありません。

その後大人になってから、知人に紹介され、よく当たると評判の占い師さんに会いました。
年配の女性で、予知能力があり予言もできるというその方は、
「あれ、あんたには、お不動さまがついている。この言葉の意味は、数年先にわかるでしょう」といいました。
その時、今まで「?」で終わっていた事が、全て「不動明王」で繋がっていたと気づきました。

不思議な力を自覚し、さらに自分自身の中の「?」の解答を見つけるべく、調査のため、全国の占い師、予言者、拝み屋さん、霊媒師、超能力者に会いに行くようになりました。ほとんどが、嘘か勘違いをしているお方ばかりでした。それでもその中の、本当の力を持っている方々からもまた、「不動明王がついている」と言われたのです。
そう言ってくださったのは、山岳修行した山伏の方や、空海の真言密教の護摩行を含めた「不動明王」信仰をなされ、修法・苦行をされ「悟り」をひらかれた方々でした。

何故?不動明王なのか?
単純な私は、「これだ!SUCCESS method 願望達成術 これしかない!」と思い、空海と真言密教の不動明王の祈祷のノウハウを学び、さらに深く自分自身の中の「?」を探るという目的を持って、姫路成田山明勝寺の門を叩き得度しました。

その姫路で割行のさなか、高野山から昇道師匠がいらっしゃいました。空海から408代目の真言宗 総本山の竹内管長猊下からお呼びがあり、畏れ多くも、僧名「玄津(げんしん)」を頂戴させて頂けるとのこととなりました。

その際に竹内管長猊下はこうおっしゃいました。
「あなたは、すぐに僧侶にならなくても良いですよ。何故なら貴方は、ビジネス界で死ぬほどに苦労しますからね。つまり、それが密教の苦行(修行)となります。あなたは、貴方の好きなように生きなさい。それこそが、お大師さま(空海)の「現世ご利益」で有り、真言密教の最終的な解答となる「即身成仏」なのです。」
そして後ろへ振り向き 、指差しながら、
「この書の『濟世利民』について考えるように成長した時に、新しいタイプの僧侶となり、若い人達に『空海の即身成仏』を布教しなさい。」

千光寺・責任役員(当時)玄津管長(左)と「第408世 高野山真言宗管長」並びに「総本山金剛峰寺座主」 竹内崇峯大僧正(右)高野山総本山・金剛峯寺於 平成6年2月21日

「即身成仏」とは?、大日如来と一体となる境地の成就です。
天才、超能力者、超人だった「空海」がめざした「現世(ご)利益」、「即身成仏」と「済世利民」に集約されます。「即身成仏」とは「智慧の開顕(悟り)」であり、「金剛界曼荼羅」の世界(私の探し求めた不思議な力)の成就にほかならないのです。空海の「現世利益(今幸せになる)」と「即身成仏」が、山伏のように修行すれば、不動明王の法力を護摩を炊く事により得れるようになるのです。同時に、真言密教は、あらゆる人を救済の大船に乗せ、生き身のままで成仏に導く「済世利民」をめざします。これは大日如来の「慈悲の営み」です。そして、それこそが「胎蔵界曼荼羅」の世界の成就なのです。

これらの空海の教えは 1200年間、時代が変わり人が変われど一度たりとも空海の教えとして、途絶えることなく人々の心に引き継がれております。合掌

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